2013年ドルトムント留学体験記

芥 幸史

派遣先:Bayer Material Science (Leverkusen)

参加のきっかけ

akuta1.JPG私は小さいころからずっと将来は海外で働きたいと思っており、本プログラムを通じて学生の内から経験しておこうと考えたからです。また、2012年度参加者の鬼頭先輩や澤西先輩にとてもよかったよと強く勧められたのもあって応募しようと決意しました。

職場について

akuta2.jpg私はLeverkusenにあるBayer MaterialScienceという化学会社でホログラムに関する研究を行いました。過去の体験記を読んでいただくとわかると思いますが、昨年の鬼頭先輩、一昨年の橋本先輩たちと同じ部署です。私はホログラムを構成する化学物質の性能評価に取り組みました。有機化学の知識が必要とされたので、学部時代に使ったハート基礎有機化学を持っていけばよかったと強く感じました。2日目から光化学の勉強と並行して実験を開始しました。光と反応する物質も扱っており、暗室で赤いライトだけを点けて実験を行うこともしばしばありました。初めての経験で楽しかったですが少し目が疲れました。2ヶ月間で2回報告会があり、進捗状況や結果、そして今後の展望などを英語で発表しました。グループリーダークラスの人たち(おそらく皆50歳前後)の前で発表をするのは緊張しましたが、私の出した結果に対して真剣に議論してもらい、一緒に働いているのだなと実感することができました。業務中の英語に関してはほとんど苦労しませんでした、同僚の方たちはしっかり聞こうとしてくれるし、何より私の直属の上司が生粋の日本人だったからです。初顔合わせの際、「お茶」と書かれたペットボトルを手に持って現れたのはとても印象的でした。

生活について

私は大聖堂で有名なケルンという街にアパートを借りて住んでいました。アパートは会社の方が手配してくれました。環境はあまりよいとは言えず、特にネットがなかったのが辛かったです。勤務後に会社のパソコンでインターネットを使ったり、カフェのWi-Fiを使ったりして耐えていました。週末は、例年とは異なり国外旅行が禁止されていたのでドイツ国内をICEという新幹線のような特急列車や夜行バスを使ったりして旅行しました。初めは近隣国を周りたいと考えていたのですが、週末だけで旅行をするのは時間、体力の両面で意外ときつい部分もあり、逆にドイツ国内のあまり観光地として知られていない場所を見つけられて楽しかったです。研修前後は国外(ポルトガル、スペイン、イタリア)を旅行しました。国と国との地理的な距離は近いのにいろんな文化が混在しているところがヨーロッパのよさなのかなと感じました。電車の乗り方ひとつを取ってもいろんな方法があり、戸惑いもしましたがおもしろかったです。食事はみなさんおいしくないとよく言われますが、私は満足でした。他のヨーロッパ諸国よりは劣っていたかもしれませんが、ビール、ワインは安いし種類もたくさんあって毎日違う種類のビールを飲むのが日課でした。

総評

行く前は2ヶ月間がすごく長く感じていましたが、滞在途中からは時間が経つのが早く、もっと長く居たかったです。本プログラムを通じて、海外で働くのに重要なのは相手の国の文化、習慣を否定せずに受け入れ、そのうえで自分の考えをはっきりと相手に伝えることだと感じました。最後になりましたが、このような素晴らしい経験をさせて下さった関係者の皆様に感謝の意を表したいです。本当にありがとうございました。

浅野 周作

派遣先:Envimac Engineering (Oberhausen)

インターンについて

僕の配属先は、水処理を中核事業としているENVIMAC社でした。オーバーハウゼンという町にある、全従業員約50人の家族経営企業です。ドルトムント工科大学の客員教授を社長がされている関係から、同大学からのインターン生が常に5人ほどいるようです。

社内にはいくつかのグループがありますが、バイオマスメタン発酵プラントの排水処理を扱うチームに僕は参加しました。パイロットプラントにて、放散塔・吸収塔を用いたアンモニア分離と排水の熱交換試験を行い、機器の性能評価や、適切な運転条件の探索をしました。ガス吸収も熱交換も化学工学の基本で、3回生で実験もしています。しかし、高さ4 mの充填塔・管長30 mの二重管だとなかなか簡単ではありません。水漏れやポンプの故障が起こると一日がつぶれます。外乱が多くてなかなか定常状態にはなりませんし、熱の収支もほとんど合いません。パソコンと便覧を相手にした勉強だけでは決してわからない化学工学の現場を体験できたように思います。

また、同じチームのインターン生とさまざまな異文化交流がありました。エクセルシートの作り方やサンプル分析の回数をめぐって衝突したりもしましたが、お互いの大学事情から文化・宗教観にいたるまでさまざまな話ができて、とても楽しかったです。彼女はイスラム教徒だったため、一緒に飲みにいけなかったことが唯一の心残りです。

生活について

ENVIMACの従業員であるおじいさん宅にホームステイしました。ホームステイといっても、守ってほしい公私の境界がはっきりとあるらしく、食事は自分で用意し部屋には鍵をかけるのがルールです。おじいさんはポーランドからの移民で、非常につよいなまりのドイツ語と、片言の英語をしゃべります。借りた自転車の鍵を壊してしまったときや、洗濯機が動かなくなったときは意思疎通に苦労しました。

毎朝7時過ぎに家を出て自転車で20分ほどかけて通勤しました。退社は16時過ぎが基本でした。その後はコンサートを聴きに行ったり、サイクリングしたり、気合いを入れて料理してみたりと、自由で幸せな時間でした。

言語について

これを読んでいる後輩の皆さんの中には、英語力を鍛えるためにドルトムントに行きたいと思っている人がいるかもしれません。確かに海外生活では、いやおうなしに英語を使いますし、コミュニケーションを図る上でどういう能力が足りていないかを知ることができます。たとえば僕の場合は、ホステルでsheetsとseatsを間違えられたときに、発音を区別する必要性を痛感しました。

しかし、海外に滞在すれば語学力が向上するだろういう考えには、僕は賛同しません。僕は派遣前の4月からドイツ語を勉強し始めました。派遣中もそれなりに勉強を続け、幸か不幸かドイツ語を必要とする機会にもたくさん恵まれました。それにもかかわらず、食品や交通関係の語彙を除いては、日本で勉強していたときのほうが学習の進度が速かったように思うのです。そもそも「現地に滞在すればしゃべれるようになる」のであれば、日本で外国語を勉強する必要はほとんどないですよね。

後輩の皆さんにはぜひドルトムントに行き、さまざまな経験を積んでほしいと思っていますが、語学に関して言うならば、結局は日本での地道な学習の積み重ねが大切なのではないかと思います。

最後に

2ヶ月にわたり有意義な研修と交流ができるこのプログラムは本当にすばらしいものだと思います。ENVIMACでの上司もドルトムント工科大学の卒業生で、20年ほど前に神戸にインターンでこられたそうです。日本の話をとても楽しそうにしてくださったのが印象的でした。山本先生はじめ、プログラムに関わられ支援してくださってきた両国の方々に深く感謝します。

加藤 睦史

派遣先:3M Deutschland (Neuss)

2013年の8月〜9月の2ヶ月間、京都大学とドルトムント大学の手厚いサポートのもと、ドイツの企業にて研修を行ないました。その体験を簡単にご報告致します。

なぜドルトムント・インターンシップに?

大きく分けて3つの理由があります。第一に、ドイツで生活することに強い憧れをもっていたため。第二に、日本語が全く通じない環境に身をおくことで自分の英語能力を向上させたかったため。第三に、今まで京大で学んだ化学工学の知識がどの程度通用するか試してみたかったためです。

研修内容はどのようなもの?

私の研修先は、3M Companyのドイツ現地法人である3M Deutschland GmbHであり、デュッセルドルフから少し東にはずれたHildenプラントに配属されました。3Mはアメリカのミネソタ州で創業された電気素材・化学メーカーであり、ポストイットを含めた粘着剤の分野や、また塗料の分野において高い技術をもっています。kato1.JPG

私が配属されたHildenプラントでは、車の標識やナンバープレート、また車そのものを防護するフィルムの製造を行なっていました。私はそのうちのプロセス改善研究部門に配属され、「フィルム上に付着させる塗料の粘度時間変化モデルの構築」という課題を与えられました。フィルムの上に付着させる過程において、塗料は大きな剪断を与えられるわけですが、この剪断により大きく塗料の粘度が変化します。粘度変化は、効率的にプロセスを運転する上で重要なファクターであり、欠陥品を作らないためにもその特性を知る事が必要です。この粘度の時間変化の特性は、塗料種によって大きく様々に変わってくるため、簡単な測定によって得られ、塗料毎に評価が可能な指標が必要となります。私は、理論に基づかない簡単な式で表せるモデルと、文献から見つけた理論に基づく少し複雑なモデルを提案し、実験とフィッティングを繰り返し、それらの有効性を確かめました。結果としては、インターンシップ期間内で結論は出せなかったのですが、今後の研究の足がかりになったと上司より評価をいただきました。(前期に履修した、大嶋先生の化学材料プロセス工学が本当に本当に役に立ちました!大嶋先生ありがとうございます!!)kato2.JPG

普段の生活と休みの日は?

kato3.JPG普段は、時差ぼけをうまく利用して朝5時半に起き、約1時間半の通勤電車に揺られ、7時半には出社していました。出社一番乗り!と言いたかったところですが、さすがはドイツ人、職場の半分の人が既に来ていました。職場はフレックスタイム制であったので、朝早く来てお昼過ぎに帰ることが可能であったためです。夕方頃には退社し、デュッセルドルフを一人で散策したり買い物したり、たまに友人とオーケストラを聞きに行ったりサッカーを見に行ったりして、のんびり家に帰りました。

休みの日は、時間があるので違う都市に足を運んでみたり。自転車で弾丸ツアーをしてみたり。近くの公園に行ってハイキングをしてみたり。少し気を抜いたら丸一日、家の中でごろごろしてしまいそうだったので気合いを入れて遊びました!

研修で一番苦労したところは?

やはり一番に挙げられるのが異文化間のコミュニケーションだと思います。特に、研修先の人事担当者とうまく意思疎通がとれず、様々な迷惑をかけてしまったり、こちらも大変な思いをしたりと、研修期間中は気苦労に絶えませんでした。また、英語での会話はもちろん、中には英語を苦手とする従業員もいたので、覚えたてのドイツ語の単語を並べ、会話を試みたりもしました。

また、かなり個人的な話ですが、研修期間中に虫歯を発症してしまいました。幸い保険で一部治療費が戻ってきたものの、精神的肉体的金銭的ダメージを受けました。長期の海外旅行に行く際は、「必ず事前に」歯医者さんに行きましょう!

最後に

今思えば、このインターンシップは非常に張り合いがあり、自分にとって様々な得るものがあった貴重な体験でした。このインターンシップの運営に携われた移動現象研究室の山本先生、石田さん、ドルトムント大学のカーツェル先生に深く感謝の意を表します。本当に有り難うございました。

久保田 竜太郎

派遣先:Cargill Deutschland (Krefeld)

参加の理由

専門に近い分野の企業で働く体験ができる上、海外での生活を経験できること。これは海外への興味が大きく、就職活動を後に控えた私にとって願ってもない機会であったためこのプログラムへ応募しました。

インターン

kubota1.JPG私が派遣されたのはCargillという穀物メジャーのProduct and Process Development for Sweetenersという部署です。この部署では甘味料とその製造プロセスの研究開発を行っており、その中で私はある甘味料の屈折率、密度などの物性を測定し、水分含有量との相関を求める作業などをしていました。始めに上司が装置の使い方を教えてくれ、後は自分で実験、測定をやりながら、上司に確認・報告というのが毎日の仕事の流れで、最後にはより上の上司に対して成果のプレゼンを行いました。仕事の時間は出社7時半、退社16時(金曜は14時!)が基本で、噂には聞いていましたが、同僚たちもほとんど残業なしできっちりこの時間に帰っていくことに衝撃を受けました。上司、同僚たち同士はドイツ語で話していましたが、私に対しては英語で対応してくれたので仕事の上で困ることは言語面では特にありませんでした。しかし、彼らの会話が全然わからないのはすこし寂しく、特に昼食時間はもっとドイツ語も勉強しておけばよかったなあと少し後悔しました。来年以降行かれる方はぜひドイツ語も勉強していかれるとより楽しめると思います。

生活

私が生活したのはKrefeldというオランダとの国境に近い町でした。アパートは複数人が共同のキッチン、シャワールームとそれぞれ個人の部屋を持つタイプで、その中での交流もありました。アパートの場所は静かですがスーパーが近く路面電車のアクセスも良い暮らしやすい場所で、全く不自由はありませんでした。夕食は自炊をすることが多く(といってもパスタ程度ですが)ドイツの食材の安さには助けられました。特に感動したのがモッツァレラチーズと生ハムが日本よりとても安いこと。あとはもちろんビールとソーセージも安くておいしいです。Krefeldの地ビールがとても安かったのでほとんど毎日のように飲んでいた気がします。ドイツの気候に関しては、かなり涼しく夏なのに朝晩などは上着必須でした。週末には友人たちとサイクリング、旅行、ドイツに住む友人を訪問、近所の公園でゆっくりなどドイツ生活を満喫しました。旅行の電車内やホステルでは現地の人や旅行者などと話す機会が多く、色々な刺激がありました。kubota2.JPG

終わりに

海外で生活すること、企業で働くことを通して多くのことを学ぶことができ、また本当に楽しい時間を過ごすことができました。この経験を今後活かしていけるよう努力を続けたいと思います。このような素晴らしい機会を与えてくださった本プログラムに関わるすべての方々に感謝いたします。ありがとうございました。

信太 佑介

派遣先:3M Deutschland (Neuss)

きっかけ

私は学部生の時に休学して留学しようと計画したことがありましたが、諸事情で断念せざるを得ず、以来海外経験を積みたいという想いがありました。2ヶ月という短い期間ではありますが、学業を妨げることなく参加できる点にも魅力を感じ、本プログラムへの参加を決意しました。

インターンシップ

nobuta1.jpg私は前半Kamenの工場で、後半はNeussの本社で生産技術開発に従事し、医療用テープ製造プロセス中の品質評定方法の改善に取り組みました。具体的な目標を与えられないまま研究が始まり戸惑いましたが、自由に研究させて頂けたおかげで、今まで知られていなかった相関関係が解明され、新たな評定方法の礎を築くことができました。また、時間の都合で中断してしまいましたが、今後の実験に必要と思われる装置の選定を任せていただきました。海外から来た学生であっても信頼を置いて対等に仕事をしようという姿勢を感じ、それに応えようとこちらも懸命に研究に取り組むことが出来ました。

また「悪い結果は考察する必要はなく、良い結果が出てから初めて考察する」、「とりあえずやるだけやってみよう」という上司の研究姿勢は私のそれと大きく異なり驚きました。しかし、このような文化・価値観の差異に驚くことで終わらず、互いのやり方を認めつつ、妥協点を探して共同作業まで持っていくことが重要であり、それができたことに達成感を覚えました。

ドイツでの生活

Kamenまではトラム、電車2本とバスを使って2時間以上かけて通勤しており、朝5時半位に起床する日もあり、慣れないうちは苦労しました。しかし、自然と早寝早起きの健康的な生活リズムとなったのはよかったです。

寮にいるときは自炊することが多く、よくスーパーに足を運びました。日本に比べて、肉、野菜、果物、ビールなどが大変安く、特にハムやソーセージは質が良かったのでたくさん食べていた気がします。欧米の食事は量が多いですが、自炊を心掛けたおかげか体形の変化はほとんどなかったように思います。余談ですが、同僚に「欧米のご飯は量が多くてカロリーが多いね」と言うと、同僚には「アメリカ人と一緒にしないでくれ(笑)」と言われました。やはりアメリカは別格のようです。nobuta2.jpg

休日は一人旅に出かけることが多かったです。勤務形態がフレックス制であることを利用して金曜の午後から旅行をしていました。例えば、ギュンツブルクという田舎町にあるレゴランドまで足を運ぶことがありました。周りは家族連ればかりでただでさえ目立つ中、子供に交じって写真をたくさん撮ってはしゃいでしまいました。また、ベルリンに行って観光しながら、地ビールを飲み歩いたのも良い思い出です。

異文化交流を通じて

今回のインターンシップを通じて様々な文化的差異を体感することで、自国を客観視し、自らの世界を広げることが出来ました。日本は島国・閉鎖的であるが故にハイコンテクスト、そしてハイコンテクストであるが故に無関心・非主張なのかなと思いました。日本人の特殊性のルーツを日々の生活の様々な瞬間に感じることが出来たのは有意義でした。もちろん治安の良さなど、日本の良さを再認識することもできました。

おわりに

学生のみなさんの中には、2ヶ月海外で生活するというのはハードルが高いな、と思う方もいると思います。私はそういう方にこそインターンシップに興味を持って、参加して欲しいと思います。このような機会に背中を押してもらうことで、海外を体験して、改めて自分を見直して成長するのも良いのではないでしょうか。帰国後、間違いなく自分の中で何かが変わると思います。

最後になりますが、このような貴重な機会を与えてくださった、そして期間中サポートしていただきました皆様に感謝の意を述べたいと思います。本当にどうもありがとうございました。

本多 知佳

派遣先:Bayer Material Science (Leverkusen)

参加の目的

海外の企業でインターンシップをすることで、海外で働く場合に求められている能力と自分の足りない部分を理解したいと思い、プログラムに参加しました。また、ヨーロッパに足を踏み入れたことがなかったので行ってみたいという部分も大きかったです。

配属先とテーマ

honda1.JPG私はポリウレタン、ポリカーボネイトなどの高機能素材を生産している化学メーカーに派遣されました。配属されたNew Application部門では高機能素材の新たな用途の開発に取り組んでおり、その中でも私はデジタルプリントにより塗布するコーティング剤の開発を目的とし、プリント技術とインクの製法の確立に取り組んでいるグループの中でインターンシップを行いました。

仕事を通じて

デジタルプリントに関するプロジェクトで私は6人とともに働いていましたが、そのうち上司を含めた3人は英語で議論することに全く苦がないのがドクターの方で、あとの3人は、英語で意思疎通はできるが、専門的な話はドイツ語がメインの研究員でした。

実験は、研究員の方と一緒に行い、いろいろと教えてもらっていましたが、基本的に仕事は全てドイツ語で進めていて英語のマニュアル、データシートなどを手に入れるところから苦労しました。ドクターの上司との関係は、前半は実験目的について質問しても実験条件を指示されるだけ、理論的な部分を質問してもドイツ語のpptファイルを送ってくるだけ、とあまり時間をとっていただけず自分の不甲斐無さを常に感じるものでした。実験が進み私の理解が深まるにつれ時間をとっていただけるようになり、後半は上司と密に連絡を取り、プロジェクトの中で私に求められている役割を理解して、その上で実験結果の報告と今後の方針についてのディスカッションができるようになりました。

職場環境について

honda2.JPGBayerも含めドイツの多くの企業でフレックスタイムが導入されていました。勤務時間を自分の生活スタイルに合わせることができ、私が知る日本の多くの会社員の姿とは逆であると感じました。働きたいときは働き、家族や友人との時間がほしいときは休めるこの制度をうまく利用し、社員それぞれ、自分のニーズにあわせた働き方をしているようでした。もちろん私も金曜日は2時に帰ってそのまま旅行に行くなど大いにこの制度を活用しました。

生活環境について

ドイツは非常に暮らしやすく、2ヵ月間大きな問題なく生活することができました。駅やレストランなどは英語表記があるところが多く、公共交通機関も発達しており快適でした。もちろん比較すると、遅延ばかりの電車や、サービス精神が全くない店員など、日本の方がいいと思う面もありましたが、改めて日本の良さに気付くことができ、よかったです。

まとめ

言葉も分野も異なる新しい環境にポンと飛び込むのは、なかなか楽しいと思います。2ヶ月たてば帰りたくなくても慣れた研究室生活に戻ってきますし、少しでも興味がある方はぜひ参加することをお勧めします。動機が何であれ、いろいろなものを得て帰国できると思います。最後になりましたが、本インターンに関係する全ての方々に感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。