プロセスシステム工学

教員

外輪 健一郎( Ken-Ichiro SOTOWA )

教授(工学研究科)sotowa.jpg

学内委員等
 三井化学・京大デジタルケミカル産学共同研究講座 共同ラボ長(2023.4-2028.3)
 工学研究科高等研究院フロー合成システム産業応用研究部門長(2023.4-2028.3)
 工学研究科高等研究院運営委員会委員(2021.4-2024.3)
 化学工学専攻長(2021.4-2022.3)
 工学研究科高等研究院モジュール化学合成・生産システム研究部門長(2020.4-2023.3)

化学工学会
 フェロー(2022.4)
 Journal of Chemical Engineering of Japan, Editor-in-Chief (2021.4-2023.3) 
 システム・情報・シミュレーション部会長(2020.3-2022.2)
 庶務理事(2018.3-2020.2)
 徳島化学工学懇話会庶務幹事(2015.3-2017.2)
 反応工学部会庶務幹事(2014.4-2018.3)
 反応工学部会マイクロ化学プロセス分科会代表(2014.3-2016.2)
 中国四国支部事務局(2013.6-2015.6)
 反応工学部会マイクロ化学プロセス分科会庶務幹事(2008.4-2012.3)

日本海水学会
 理事(2017.7-2019.5, 研究担当 2021.6 -2023.5, 編集担当 2023.6-2025.5 )
 西日本支部長(2019.6-2021.5)
 副会長(2019.6-2021.5)
 第70年会実行委員長(2019.6)
 若手会会長(2013.7-2015.6)

日本プロセス化学会
 東四国地区フォーラムオブザーバ(2019.3-)
 2015ウィンターシンポジウム世話人 (2015.11)
 東四国地区フォーラム幹事(2014.4-2019.3)

研究テーマ

・コンパクト連続分離システムの開発
・自動合成のための化学モジュールシステムの開発
・バイオマスや廃棄物を利用する循環型社会のサプライチェイン設計

連絡先

桂キャンパス A4棟
E-mail: sotowa@cheme.kyoto-u.ac.jp

殿村 修 ( Osamu TONOMURA )

photo_tonomura.jpg助教(工学研究科)

研究テーマ

マイクロリアクターを中心とするモジュールをベースにした
化学生産システムの設計と操作
・流体シミュレーションに基づいた装置設計,形状最適化
・二相スラグ流の生成制御とモニタリング
・状態推定理論を用いたオンラインモニタリング
・ナンバリングアップによる量産化,閉塞などの異常検出
・データサイエンス技術を活用した反応自動制御・速度解析
・Systematic process intensification

連絡先

桂キャンパス
E-mail: tonomura@cheme.kyoto-u.ac.jp

 

Tae Hoon OH

助教(工学研究科)

連絡先

桂キャンパス
E-mail: oh@cheme.kyoto-u.ac.jp

 

 

研究紹介

システムの合成と最適化 -マイクロシステムから地球環境まで-

環境問題など複雑で困難な問題を抱える社会情勢の中で,国際競争力のある高付加価値製品の生産を省資源・省エネルギー化と同時に実現できる生産システムの実現が望まれている。そのような革新的な生産システムを実現するための方法論,より具体的には,生産システムの設計や運転を合理的に行うための方法論を研究する学問体系が「プロセスシステム工学」である。

本研究室は,プロセスシステム工学の発展を図ると同時に,この分野における人材の育成と研究成果の実社会へのフィードバックを通して,我が国の産業の発展に寄与することを目指している。

マイクロ化学プロセスの設計・運転・制御

μmスケールの微小空間を利用して効率的な化学合成を可能にするマイクロ化学プロセス(MCP)は,革新的物質生産方式として脚光を浴びている。MCPの実用化に向けて,本研究室では,MCPの設計・計測・制御に必要な基盤技術を開発している。例えば,物理化学的な現象のモデリング・シミュレーション技術と最適化手法を組み合わせた装置構造・形状・寸法設計,カルマンフィルタを利用した運転監視と制御,閉塞診断機能を備えた分配器による生産量増大,の研究開発と開発技術の普及活動を進めている。また,混相流や複雑な二次流を伴うマイクロリアクタの実験的理解とCFDシミュレーション,効率的な解析や設計のためのモデル低次元化に取り組んでいる。

環境調和型化学システムの最適化

バイオマスなどの地域に分散する資源を有効に活用するための分散型化学プロセスの研究を進めている。
化石資源を主原料とする化学産業をサステイナブルなものとする1つの方策は再生可能な原料をベースとする産業にシフトすることである。バイオマスは再生可能であり、かつそれを原料として各種の化学物質を製造する研究が進んでいる。このような技術を有効に活用するには、どの反応、いつ、どのような場所で実施するべきかを、コストや環境への影響を考えて最適化する必要がある。我々はこのような問題の構造を解析し、最適条件を迅速に求めることができるシステムを開発している。

プロセス強化のための化学装置設計法の開発

化学産業で素材生産に使用されている化学装置の基本構造は何十年も変化していない。現代では他の産業と同様に、化学産業においてもより高い省エネルギー性、環境調和性が求められており、化学装置設計やプロセス設計の合理性について今一度根本から見直す必要があるといえる。我々は化学における基本的な操作や現象を整理し、それらを組み合わせるというアプローチで、新規な化学装置・化学プロセスの開発を目指している。たとえば、従来とは異なる原理で動作する省エネルギー型蒸留装置の考案し、その性能を実験およびシミュレーションの両面から明らかにしている。。