環境安全工学

教員

中川 浩行 ( Hiroyuki NAKAGAWA )

中川 浩行准教授(工学研究科)

研究テーマ

有機塩素化合物など難分解性で処理が難しい化合物を触媒を用いた分解等で安全に処理する方法を研究しています。また、固体廃棄物をそのまま捨てるのではなく、機能性材料やエネルギーとして有効に利用していくための技術も研究しています。

連絡先

桂キャンパス EMセンター棟 215号室
TEL: 075-383-7347
E-mail: hiroyuki@cheme.kyoto-u.ac.jp

研究紹介

当講座は、化学工学専攻の協力講座として、環境と安全ために必要な技術を化学工学的な視点から開発している。

1. 有機塩素化合物の効率的な分解処理

有機塩素化合物は、一般的に環境中で分解されにくい性質を持ち、環境中に排出されると汚染物質として問題となる場合が多い。そのため、多くの物質が PRTR法で環境汚染物質として指定されている。そのような有機塩素化合物を触媒を用いて効率的に分解する技術の開発を行っている。

2. 廃水中の微量元素の高度処理

ヒ素、セレン等の微量元素は、人体にわずかに含まれており、必須元素と考えられている。しかしながら、比較的低濃度でも生物に対する毒性が強く、高度な処理が必要である。特に共存イオンが多いと高度処理が難しいので、選択的に処理できる技術の開発を検討している。

3. 固体廃棄物の有効利用

固体廃棄物は通常安定な形で固定化し、埋立処分されているが、近年処分場が不足しており、なるべく廃棄物の排出量を減らしていく必要があ る。フェライト廃棄物は、重金属類を含む無機廃水の処理によって発生する廃棄物であり、フェライト中に重金属類が固定化されている。この重金属類を触媒と して、種々の環境浄化触媒への応用を研究している。

Fig10-1
Fig.1 Ferrite waste is soft magnetic material. It can be easy separated from water by magnets after utilizing as catalyst for water treatment.