粒子工学

教員

松坂 修二 ( Shuji MATSUSAKA )

松坂 修二教授(工学研究科)

研究テーマ

微粒子表面の物理化学的および静電気的性質の基礎的検討,粉体・粒子の力学的解析,粒子の挙動の影響を含めた複合場での諸現象を踏まえて,粉体プロセスの機能的構築を可能とする応用研究に取り組んでいる。

連絡先

桂キャンパス ローム記念館 1階164号室
TEL: 075-383-3054
FAX: 075-383-3054
E-mail: matsu@cheme.kyoto-u.ac.jp
http://www.cheme.kyoto-u.ac.jp/9koza/matsusaka/index.html

研究紹介

当分野では,粒子操作に係わる諸現象の解明と合理的な操作・応用に関する研究を行っている。粒子を取り扱う場は多様化しており,各種複合場における粒子の挙動は極めて複雑なので,粒子の有効利用および環境保全の観点から,これらの解明が望まれている。特に,気相中での微粒子ハンドリングでは,粒子の運動解析,付着の制御,および帯電の影響を含めた総合的な粒子の特性評価が重要である。現在の研究テーマは以下の通りである。

1. 粒子の帯電

粒子の帯電は,機械的な操作に伴って生じる基礎的な現象であり,表面に蓄積した電荷および帯電粒子に働く静電気力は,粒子のハンドリングに大きな影響を及ぼす。一方,電子写真,乾式粉体塗装,静電分離などのように,帯電粒子を利用した技術開発も行われている。静電気力を用いると,遠隔で粒子の分散,凝集,搬送が可能であり,新たな技術革新への展開が期待されている。ただし,粒子の帯電機構の正確な理解,帯電量分布の制御,帯電粒子の運動制御,粒子と電荷に関するオンライン計測が必要である。

(1) 定常電界中での接触帯電機構の解明
(2) 時空間的非定常電界を利用した帯電粒子の運動制御

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図1. 帯電量および粒子径分布の同時測定

(3) 粒子集合体中における粒子と電荷の同時移動の解析
(4) 高精度帯電量分布測定システムの開発

2. 粒子の付着特性および流動性の評価

粒子−粒子間,粒子−壁間相互作用は,粒子の挙動に直接影響を及ぼす重要な因子であり,一次粒子および凝集粒子の付着特性の合理的な測定法および摩擦を含めた流動性の評価法の開発が必要である。

(1) 各種複合場における付着強度分布の解析
(2) 流動性プロファイルの解析

3. ナノ粒子およびサブミクロン粒子のハンドリング

機能性微粒子の需要は増加しているが,粒子の微小化に伴って付着性は非常に強くなり,粉体操作は極端に難しくなってきている。特に,1ミクロン以下の微粒子の乾式粉体操作法の開発が遅れており,微粉体の流動解析とともに,新たな機構を取り入れた装置開発が急務となっている。

(1) 振動剪断場を利用したナノ粒子の微量定量供給法の開発
(2) 超音波振動と気流を併用した粒子分散システムの開発
(3) ナノ粒子の管内搬送システムの構築

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図2. 時空間的非定常電界を利用した帯電粒子の運動制御 (a) 直線型 (b) 粒子群型

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図3. 新たに開発した振動剪断流動法によるナノ粒子の精密定量供給